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コンテンポラリーダンスと音楽、春の祭典

コンテンポラリーダンス作品でよく使われる音楽について話し合ったところ、

以下のようなものが挙げられました。

基本的には、メロディーの主張があまり強くない音楽を使うことが多いのかもしれません。

(もちろん歌謡曲やポップソング、主張の強い音楽で踊るケースも少なくないです。
上記は学生の創作ダンス部や、比較的若いアーティストに当てはまりやすい傾向のような気もします。)

 

「踊れない音楽はあるか?」という疑問に対しては、

基本的には、どんな音楽が流れていても、踊ることはできる
という結論に。

ですが、「作品にする」となると

音楽によって、やりやすい・やりづらいが生じてくるようです。

「春の祭典」は踊りやすい?

一昨年の「ダンスがみたい!」のお題でもあった、
ストラヴィンスキーのバレエ音楽「春の祭典」。

これまで多くの振付家が、「春の祭典」で作品を創作してきました。

なぜでしょう?

踊りやすい・作品にしやすい理由があるのでしょうか。


調べてみると、ニジンスキー振付による初演(1913)は、衝撃的すぎて大ブーイングが起こったとか…。

「なんでもあり」が当然になって久しい現代の私達からすれば、
大ブーイングが起こるようなダンス作品に立ち会うことのできた
当時の観客が羨ましいね、などと話し合いました。

こちらの映像は、そのニジンスキー版の再現です(1987)。

「春の祭典」は難解な曲なので、
素人が一度聞いただけでは、曲の構造やダイナミズムをうまく把握できません。

実際に私たちも、音楽だけを聞いてみたら「?」という感じでした。
ぼんやりとしか聴くことができず、あとから曲を思い出そうにも難しいのです。

ダンスの映像を観ながら聴くと、
少しは曲がつかみやすくなるような気がします。

つまり、

このようなことが「春の祭典」が踊られてきた理由のひとつでは、という結論に至りました。

 

比較すると、私たちが今回取り組んでいるチャイコフスキーの「白鳥の湖」は
音楽だけで聞いても親切でわかりやすく、
余白の少ない音楽であると言えます。


以下は稽古中に観た動画ではありませんが、
折角なのでいくつか「春の祭典」を貼っておきます。

ピナ・バウシュ (1975)

モーリス・ベジャール (1959)

マーサ・グレアム (1984)

2017年06月4日 | 学習