振付の著作権ってどこからどこまでだろう?という話をしました。
もちろん他の作品の振付をまるまるパクったらNGですが、
一部分を真似するのはどうでしょうか。
もしそれが許される場合、「振付の一部分」とは一体どれくらいを指すのでしょうか。
1つのステップには著作権が認められないとしても、
10秒だとどうか?30秒真似したらアウト?
それとも、ただ動きを真似するだけではパクリではない?
動きのアイデア以外にも、たとえば舞台美術や衣装のアイデアは含まれるのでしょうか。
ニコニコ動画やYouTubeには多くの「踊ってみた」映像が存在します。
今のところ、楽曲の無断利用はプログラムで自動検出されていますが、
振付についてはそういうことが出来ません。(今後できるようになるのでしょうか?)
振付にも著作権はありますが、それを「守る」とは具体的にどういうことなのか、
私も、周りのダンサーも、ぼんやりとしか理解していないような気がします。
なぜそんな話になったかというと、
ゴールデンウィーク中に私がローザスの来日公演を観てきたからです。
▽Rosas「Fase」 (初演:1982)
この映像も最高にかっこいいですが、
今回の来日公演では、振付家・アンヌテレサ=ドゥ=ケースマイケルのチャーミングさがとても魅力的でした。
ローザスといえば、数年前に
ビヨンセがローザスの振付をMVでパクった、と話題になったことがありました。
▽ビヨンセ「Count Down」 (2011)
(3:18くらいからが一番Rosas感あります)
▽Rosas「Rosas danse Rosas」 (初演:1983)
↑これ以外の、ローザスの他の作品からも多くの振付が真似されているようです。
▽比較動画
この件の顛末については、こちらのブログが大変参考になりました。
私自身、過去の様々な振付を知るにつれて、真似したい・引用したいと思うことが多々あります。
もちろんパクリにならないような手続きを踏んだ上で、
「この振付を参照・引用している」と怖がらずにはっきり表明していくことも必要だと感じています。